不幸にして突然転倒したり、事故にあったりなどの外傷が歯に加わった場合、歯が根っこから全部抜けてくることがあります。その場合すぐに歯科医院に行くことは言うまでもありませんが、その抜けた歯はどうしたらいいのでしょうか?
まず一番してはいけないことはその抜けた歯を乾燥させてしまうことです。抜けてしまった歯肉や顎の骨の状態にもよりますが抜けた歯は再植といって再び戻すことが可能です。しかし、歯が乾燥してしまった状態ではそれがうまくいかないことが非常に多いのです。
ですから、抜けた歯はかならず湿潤させた状態で歯科医院に持ってきてください。 一番いいのは生理食塩水につけることです。これは人間の体液に非常に近いものだからです。ただ、一般家庭にはまずありませんので、その場合よくいわれるのが牛乳につけることです。歯の成分であるカルシウムが豊富ですので効果があります。あと、なにもない場合は水でもかまいません。 もしも歯を入れる容器がないときは、その抜けた歯を口にくわえたまま来院してください。
えーっと思われる方も多いでしょうが、実はこの方法は非常に歯を保存するうえで有効なのです。歯はもともと口の中にあるのですから、ある意味一番自然ですし、一番理想的な保管方法なのです。
あと注意することは歯についた泥などの汚れを洗い流しておくことは必要なのですが、根の部分を強くこすりすぎるのはやめてください。根の表面には歯根膜という薄い膜があり、それがあることで再植してもまたくっつくのです。強くこすってしまうと歯根膜がとれてしまうので、再植してもうまくいかないことが多いのです。
2013-12-18 14:47:15
まめ知識