幼児期の半円形をしたきれいな歯並びは、唇や頬、舌の筋肉の力のバランスの調和によって得られます。指を吸ったり、唇を噛んだり、舌を前に押し出したりなどの口腔習癖と呼ばれる癖があるとその調和が崩れてしまい、長期間続くことによって歯並びや噛み合わせに異常が起こってきます。
口腔習癖による影響は1本の歯の病的な移動といった軽度のものから上下の顎の位置異常による受け口(反対咬合)や出っ歯(上顎前突)、奥で噛んでも上下の歯がかみ合わない(開咬)といった重度のものがありますが、その習癖がなくなればこれらの異常もある程度は改善します。
しかし、乳児期の口腔習癖は心理的な状態とも関係があるため、無理にやめさせると他の心身面に歪みがでることもあります。普通は4~5歳程度で自然になくなることが多いので心配なさらずに様子をみてください。しかしながら、あまり続くようだと口腔習癖を防ぐ装置を使うこともありますので、そのような場合は歯科医院にお尋ねください。
2013-12-18 10:32:02
コラム